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世界のニュ−ス!
スイス連邦
   世界のニュ−ス!

特派員(弊社契約通訳者、研究者、学者、など)の現地の生の記事!




チューリヒ市発


  担当:小山千早(こやま ちはや)さん
  出身:三重県
  趣味:読書、太極拳、写真、スイスドイツ語の手話
発信地 チューリヒ
天気:また冬に逆戻り
特派員:小山千早
題名:スイスのニュース/第249号
ニュース:豊かな国スイス。美しい国スイス。この表現は、まもなく過去のものとなるかもしれない。私がスイスへやってきた15年前にもスイスの人々はすでに、「数年前は道路わきにはゴミ一つ落ちていなかったのに、今では…」とこぼしていたが、最近の公園や道路の汚れようは、その15年前ともはや比べ物にならないかもしれない。ファーストフードが目覚しい進出を遂げたのも一つの理由だろう。移民ばかりにその責任があるとも思えない。また、ローザンヌのある研究所が毎年春に公表する調査によると、スイスの競争力は下がる一方で、今年は世界ランキング14位と初めて上位10位から脱落した。この徐々に、だが確実に進んでいる競争力低下の原因は、スイスの政治・経済構造にあるという声が大きい。EUからも同じ意見が出ており、今のうちに改革を進めなければ、スイスの地位は確実に落ち続けるといわれている。この調査のランキングを10位まで挙げておこう。1位アメリカ、2位シンガポール、3位カナダ、4位オーストラリア、5位アイスランド、6位香港、7位デンマーク、8位フィンランド、9位ルクセンブルグ、10位アイルランド。そう、日本の名前も見当たらないのだ…。
発信地 チューリヒ
天気 ここ数日はちょっと曇り気味
特派員 小山千早
題名 スイスのニュース/第248号
ニュース スイスの大学進学率は日本とは比べものにならないほど低いが、ここ数年、大学進学のための高等教育を行うギムナジウムを目指す子どもが増加の一途をたどっている。正確に言うと、目指しているのは子どもより親の方みたいだが。学歴主義を信じる親がだんだん増えてきているのだ。ギムナジウム進学が無理な生徒は職業訓練を始める学校へ進むのだが、最近はこの学校の評判が落ちていて、教師の目にはギムナジウム入学が無理な生徒でもどうしてもあきらめないというケースが増えてきているという。当然、学校外での補習が必要となり、塾が流行りだす。スイスの教育現場も、だんだんアジア化してきたようだ。ギムナジウム受験用の塾もいろいろできてきて、場合によっては費用が30万円以上もかかったりする。日本人の友人からは、こちらの小学校は宿題もほとんどなくてのんびりしているという話をよく聞く。せめて、子どもらしい時期を過ごすことくらいは、いつまでも変わらないでいてもらいたいものである。
発信地= チューリヒ
天気= 八重桜も満開の明るい一日
特派員= 小山千早
題名= スイスのニュース/第247号
ニュース=リサイクルや有機栽培がとても活発なスイスだが、大手スーパーで買い物をしたことがある人はMax Havelaarというマークのついた製品も数多く見たことがおありだろう。おもにバナナやコーヒー、バラなどについている。これらは、西側諸国などから搾取されている第三諸国の労働者などに対して、正当な賃金を支払うことを目的に設立されたマックス・ハーフェラール基金のフェアトレード製品である。うれしいことにこの製品を買う人がどんどん増えていると見え、マックス・ハーフェラール基金は昨年の売り上げが40パーセントも増加したという。ほかの製品よりも当然少し値が張るが、児童の手も入っておらず、労働者もその労働に見合ったお金を手に入れられると思うと、やはりついつい手が伸びるのだろう。商品の数も増えつつある。これからますます発展してもらいたい傾向である。ちなみに、このマックス・ハーフェラールというのは、小説『マックス・ハーフェラール』の主人公であるオランダ人の男性の名である
発信地 : チューリヒ
天気 : ちょっと白みがかってはいるものの、明るい空
特派員 : 小山千早
題名 : スイスのニュース/第246号
ニュ−ス : 昨日の月曜日、チューリヒは春の到来を祝うお祭りだった。このゼヒセロイテン(Sechselaeuten)は、その名の通り、夕刻6時の鐘の音とともに最高潮に達する。湖のほとりの広場に立てられた、冬将軍を象徴する人形にいっせいに火が放たれるのだ。誰もが、下の藁から燃え広がり、12メートルの高さでパイプを加える3メートルあまりの人形の頭が飛び散るまでの時間に注目する。その時間が短ければ短いほど、その夏はいい夏になるという。いい夏というのはつまり、暑い夏ということである。今年は12分弱だった。平均は確か14分くらいだったから、まあまあよい夏になりそうだ。去年は6分もかからずに人形の頭が飛んだ。その結果が、あの異常に暑い夏だった。というわけではないだろうが、今年は一応ほどほどに暑い夏になる予\定である。
発信地=チューリヒ
日 時=2004年4月12日
天 気=今日もぐずついた天気。結局、イースター中パッとしない。
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第245号
ニュ−ス=そうなのだ。せっかくのイースター、4連休なのに、毎日雨模様。日帰り旅 行でもしようね、なんて言っていたのに、4日目の今日もこうしてコンピュータの前 に座りっぱなし。午後からは毎日スポーツ観戦だ。土曜日はアイスホッケーのプレイ オフ最終決定戦だった。今年は延長戦の末、7年ぶりにベルンが優勝。首都ベルンで は日曜日の 明け方まで大騒ぎだったようである。そして、日曜はデイヴィスカップの準決勝進出 をかけた最後のシングル戦。前日のダブルスに破れたので、2試合とも勝たないと望 みなしという状態だった。フェデラーは3セットで勝ち、最後のクラトヒヴィルは健 闘したも のの結局敗退。準決勝進出を逃してしまった。残念!さて、今日も遠出の予定はな い。でも、青空がちょっとのぞきだした。近場の散歩くらいなら大丈夫かな。午後に はやっぱりサッカーの試合がテレビ中継される。スイス杯の決勝戦らしい。サッカー はいろんな試合があるので、ややこしい。それまでに、少し外の空気を吸ってこよ う。この空模様、仕事が始まる明日あたりから上向きになるそうである。まったく、 いつものことながら、休みになると天気が崩れるのには閉口する。
発信地=チューリヒ
日 時=2004年4月4日
天 気=チューリヒ・マラソンには適した曇り、気温は10度
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第244号
ニュ−ス=以前にこの海外ニュースでお伝えしたことがあるが(2000年、第21号)、 3、4年前からチューリヒ州は小・中学校の教師不足に悩まされていた。目にあまる生 徒間の暴力もマスコミで取り沙汰され出した頃だったと思う。ところがこの夏、50名 以上 の教員候補が学科教育を終えて実習に移ろうとしているのだが、その受け入れ先がな くて困っているという。この50名は新卒の若い生徒ではなく、すでに勤務経験のあ る、中にはこれまで勤めていたよい職を辞めてまで2年間の教職教育を始めた鞍替え 組みである。それだけに、教職専門大学側の焦りも大きい。この突然の変化の理由 は、経済低迷のあおりを受けたカントンが引き締め策を取り、500もの職をカットし たことにもある。学生の方は、やりきれなさや怒りを感じているに違いない。一方で は 学力低下を嘆き、もう一方では投資を惜しむ。ない袖は振られぬのだろうが、なんだ かだまされたような気になっても仕方がないのではないだろうか。
発信地=チューリヒ
日 時=2004年3月27日
天 気=家の中にいる限りは明るく暖かいが、外に出ると北風が冷たい
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第244号
ニュ−ス=この前の月曜日は国連水の日だった。スイスの水道水は、一般に飲料に非 常に適している。ボトルに入ったミネラルウォーターに負けないくらいの水質だそう だ。買い物に行くと、重そうに何本ものミネラルウォーターを抱えている人を見かけ るが、わざわざ重い目をしてお金まで出してボトルを買わなくてもいいのに…と思っ てしまう。街の中にある水飲み場の水も同じ水質なので、喉が渇いたら安心してその 水を飲むとよい。一つ難点なのが、ミネラルが多く含まれている硬水なので、器具な どにカルキがたまりやすいということ。洗濯も、硬水になればなるほど洗剤の量を増 やさなければならない。それから、野山をハイキングしているときには、そばを流れ ている小川の水は絶対に飲まないこと。透明できれいに見えるが、畑などに撒かれる 薬品や肥料で汚染されていることが多い。少し余談になるが、手話の仲間の家へ遊び に行って水が飲みたいと言ったら、「水は人間が飲むもんじゃない。牛が飲むもん だ」と断られた。私はビックリ仰天したのだが、農家ではそう言う(言った)らし い。でも、私が余りにしつこくいうものだから、次に遊びに行ったときはちゃんとミ ネラルウォーターを用意してくれていた。以来、私たちが遊びに行くとなると、 いつも「ちゃんと水もあるからね」と笑いあう。一日、1リットルから2リットルは摂 取した方がよいという水。水道からそのまま安心して飲めるという、すごい贅沢を私 たちはしているのだ。スイスにお住まいの方で、自分のゲマインデの水の品質を知り たい方は、次のサイトでどうぞ。www.wasserqualitaet.ch
発信地=チューリヒ
日 時=2004年3月21日
天 気=春一番のような強風と曇り空
特派員=小山千早
題 名=読書室/第7号
ニュ−ス=日本でも確か、若者の活字離れが嘆かれていると思ったが、ここスイスで もティーンエイジャーがとりわけ古典を読めなくなってきているらしい。そこで、教 科書を出版しているコルネルゼン出版社が、ドイツ語の古典作品を簡略化した現代語 訳シリーズ「…einfach klassisch」をつくった。これまで出版された作品は、シ ラーの『ヴィルヘルム・テル』、ゲーテの『ゲッツ・フォン・ベルリヒンゲン』、 ゴットフリート・ケラーの『馬子にも衣装』、ドローステ=ヒュルスフホの『呪いの 樹』、そしてシュトルムの『白馬の騎手』。教師や生徒の評判は良いようだが、ドイ ツ語の専門家の間では文化の冒涜だという批判の声が大きい。しかし、現実には、3 年前の調査で、義務教育も終わりに近い生徒のうち、約20パーセントが簡単なテキス トさえも理解していないという結果が出ている。それに、今のティーンエイジャーの 間では、読書はダサいのだそうだ。私なんか、まあ、年齢がずいぶん違うが、読みた い本が山ほどあって時間がもっともっと欲しいくらいなのだが。前述のドイツ古典作 品も、実は恥ずかしながら1作も読んでいない。原書で古典を読んでみたいが、果た して読みきれるかしら・・・と足踏みをされていた方々、このシリーズに手を伸ばし てみたらいかがだろうか。1冊、4フランから5.80フランと、お値段も手ごろである
発信地=チューリヒ
日 時=2004年3月14日
天 気=気温は10度近くまで上がったが、天気は今ひとつ
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第243号
ニュ−ス=スイスは最近、悩み事が多い。航空機の騒音問題で昨年、ドイツから一方 的に南ドイツ上空の飛行禁止令を言い渡されたことを始め、EUからこれまで要求され ていなかった税金を突然課税されたり、先週にはこれまた突然、ドイツが国境検査を 強化したため、あちこちの国境で渋滞が発生して悪影響を及ぼしたりしている。騒音 問題は別として、これらの、見方によっては嫌がらせとも取れる突然の変化に対し、 スイスでは、EUが導入を図っている利息税にスイスが足並みを揃えようとしないこと と関連しているのではないかと見ている。国境検査強化に関してドイツは、スイスは シェンゲン協定を結んでいないため、と主張しているが、それはこれまでも同じこと で、友好隣国に何の予告もなしに突然行われたこのような仕打ちに、スイス政府関係 者も不満を隠せない。スイスからドイツへ、あるいはドイツからスイスへ働きに行っ ている人々も国境通過に何十分もかかり、顔見知りの検査官にわざわざパスポートを 見せ、通勤時間に多大な時間をかけなければならないことに怒りや呆れの声を大きく している。ドイツの物価はスイスよりも安いので、週末などスイスからの買い物客も 絶えないが、この数日は国境周辺の店は閑古鳥が鳴いているという。ドイツでは、悪 影響がでない程度に検査を緩めると言っているが、これからスイス―ドイツの国境を 車で渡ろうという方は心した方がよいだろう。
発信地=チューリヒ
日 時=2004年3月10日
天 気=久しぶりの青空、だが午後は雪になるという
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第242号
ニュ−ス=経済低迷を脱出し、ここのところ、明るいニュースが続いている。昨日の 新聞には、失業率の低下が報道された。特に、若者の失業率が低下しているという。 だが、この失業率が本格的に落ち着くのは、まだまだ先のことだとされている。2月 の時点での失業率は国レベルで4.2パーセントだ。このまま秋まで下がり続け、それ からまた上昇するという予測である。こんな中にも、後継者不足で悲鳴を上げている 職種がある。以前にも触れたことがあるが、肉屋だ。畜殺や血、内臓といったネガ ティブなイメージがつきまとうためだろう。現在、スイスには約1800軒の肉屋が存在 するが、およそ100の見習い職が空席のままだという。ただでさえ、大手スーパーな どと張り合うのが難しい上に、このまま後継者不足が続けば、いずれ肉屋はなくなっ てしまうのではないかと関係者たちは恐れている。比較的ベジタリアンの多いスイス では、そうなってもあんまり痛くないのだろうか?
発信地=チューリヒ
日 時=2004年2月17日
天 気=再び寒い日に。明日は雪か?
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第241号
ニュ−ス=またまたお詫びと言い訳を・・・。先週、再びコンピュータが突然ストを 起こしたため、ニュースをお届けすることができませんでした。新しい部品をもらっ て、今度はもう少し踏ん張ってくれることを祈りつつ、スイスからのニュースをお届 けします。 *** みなさん、携帯電話は何個お持ちだろうか。我が家は、夫が1個、 私が1個、モグリが1個・・・いや、全部で2個。私はNOKIAのむか〜しのタイプを使い 続 け、夫は何年か友人のお古を使った後、自分専用のを買い、それ以降も何度か新し いタイプを欲しそうに横目で見ていたが、何せ二人ともそれほど携帯を使うわけでは ないので、今まで第一号を使い通している。が、特に技術の進歩が矢のように早く、 また価格も比較的低い日本では、きっともう何台も携帯を買い換えた人は少なくない だろう。さて、ここで問題。お古の携帯、みなさんはどう始末されているだろうか。 ゴミ箱にポイッと捨ててしまっていいものか。世界規模で見てみると、一年間に購入 される携帯はなんと5億に上るという。この数字を見れば、いずれゴミと化す携帯が 決して少なくないことは想像に難くない。さて、スイスでは、昨年の11月から救援団 体の「Terre des Hommes(人間の大地)」が、古着や古靴同様、古携帯を集めて第三 諸国へ送り始めた。各郵便局へ持っていけば、この救援団体へ届くことになってい る。また、電気器具などを扱っているお店が廃品の無料受け取りとしているように、 携 帯ショップも古い携帯を無料で引き取らなければならないので、それらの店へ持って いってもよい。交換取引で、新しい携帯電話が安くなったりすることもある。Orange では、まだ使える携帯を持ってきた人には50フランを渡してくれるそうだ。また、 Swicoという公共機関も無料で廃棄処理をしてくれる。たいていは駅にあるそうだ が、詳しいリストは次のアドレスでどうぞ。www.swico.ch 
発信地=チューリヒ
日 時=2004年2月9日
天 気=昨日の吹雪とは打って変わった青空
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第240号
ニュ−ス=欧米TVの最近の流行といえば、なんといっても「ミュージック・スター」 だろう。日本の「スター誕生」(懐かしい!!)みたいなものだが、10人くらいから始 まるコンテストで、毎週一人ずつ、視聴者によって振り落とされる。最後まで勝ち抜 いた一人には、コンサートやCDなど、スターへの階段が準備されている。周りの国か ら一歩遅れて、スイスも今、スターを探している最中だ。昨日の日曜日で、候補は4 人にまで絞られた。私が応援していたカティとセバスティアンは最有力候補と見なさ れていたが、よりによってこの二人が恋人同士となってしまったためかどうか、視聴 者はなんともあっさりとこの二人に別れを告げてしまった。現在残っている候補生 は、それぞれ男女2人ずつ。ここまで勝ち抜いてきただけあって、みんな歌唱力は抜 群である。優勝者は、スイス代表としてヨーロッパ・ソングコンテスト(ABBAが世に 出たコンテスト)への出場が決まっている。回を重ねるに連れてファンもどんどん増 えているらしいが、一つ残念なニュースを聞いた。候補生の中にはイタリアやアンゴ ラの若者もいる。もちろん、みなスイスで育ち、スイスドイツ語を話す。だが、彼ら の手元には人種差別や脅しなど、醜い内容の手紙も届くと言う。だから、優勝はで きっこないと思っているようなのだ。名前や外見だけで簡単に人を判断し、傷つけよ うとする人間がいるという事実に、悲しく悔しい思いをするのは私だけではないだろ う。
発信地=チューリヒ
日 時=2004年2月3日
天 気=先週は雪が降り続き、今週はマイルドな天候が続く
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第239号
ニュ−ス=先週末は、スポーツファンのスイス人がいっせいにホッと胸をなでおろし たかもしれない。まず、テレビも新聞もトップで扱ったのがテニス界のヒーロー、 フェデラーの世界ランキング第一位とオーストラリアン・オープンでの初優勝。スイ ス人男性では初の快挙だ。このフェデラー、実はスイスミリタリーの徴兵義務を免れ ている。理由は、背中の故障。確かにウインブルドンでは背中の痛みに苦しんでいた が、世界一になれるほどの体格・体力の持ち主が「不適格」というのもちょっと変な 話には違いない。だが、入隊した若者の間では、これといって不評も買っていないよ うである。
次にスイス人が喜んだのは、アルペンスキーの結果である。今シーズン、これまで史 上最悪といわれるほどの低迷が続いていただけに、ディディエ・クッシュの滑降初 優勝には「やっとか」と少し安心したに違いない。彼に続いて、先週末は男子スー パーGと女子滑降でもそれぞれ銅メダルを獲得。この不調の理由は、新しいスキー ウェアだったと推測されているが、なんにせよ、これからの活躍を祈らずにはいられ ない。
発信地=チューリヒ
日 時=2004年1月27日
天 気=モグリはひたすら眠る、雪。
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第239号
ニュ−ス=今回はちょっと私的な出来事を。実は、私は1年前から失業中である。ある 語学学校で50%で働いていたのだが、本部がチューリヒからイギリスへ移ることにな り、解雇された。その後、失業手当をもらいながら次の職探しに精を出しているわけ だが、買い手市場はまだまだ続いているし、パートタイム(アルバイトではない)の 職は数も少ない上に子どもをもつ女性に人気があるので、私のライバルは非常に多 い。一つの職に500人が応募してくることも珍しくない。さらに、スイスでは資格や 経験が圧倒的に物を言う。私たちのような平々凡々な外国人には、仕事をゲットでき るチャンスはとても少ないのだ。というわけで、私もこの1年で書類審査をパスし、 面接までこぎつけたのはたったの2件。2件目は昨日だった。結果は…今週中にくるは ず。まあ、期待はしていない。手当ての方は日本に比べるとずいぶん寛大で、私の場 合は解雇前の年収の70パーセントを1年半以上に渡っていただける。ありがたや、あ りがたや。その代わり、仕事探しは結構厳しく、1ヶ月間に応募する数が少なすぎる と手当てをカットされたりする。昨日から、職探 しのアドバイスを受ける20日間のセミナーも始まった。モグリとヌクヌク、翻訳に明 け暮れる日は贅沢になりつつある。
発信地=チューリヒ
日 時=2004年1月19日
天 気=薄日が差す曇り空
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第238号
ニュ−ス=この春、チューリヒに新しい保育園ができる。場所は、森の中と視覚障害 者のホームである。学校に上がる前の子どもたちに自然や自然の中での楽しみ方を教 え、また障害者との付き合い方を体験させようというのが狙い。このホームに住む視 覚障害をもつお年寄りたちも、任意で子どもの世話を引き受けることができる。一 見、なんとも思い切った試みのような感じがしないでもないが、日ごろ、接触があま りない障害者の人々と「普通の人々」が交わるとてもいい機会だ。森へは雨が降ろう と雪が降ろうと、朝8時半にはリュックを背負って出かけていく。付き添いも、しっ かりと教育された男女が4人いて安心だ。私が子どもだったら、ぜひ参加したいとこ ろである。この森林保育園「Wakita」の開園は5月3日で、対象は3歳から7歳間での児 童。詳しくはマルガ・ケラーさんへ。
電話056-427-1415、Eメール marukel@bluewin.ch
発信地=チューリヒ
日 時=2004年1月12日
天 気=夜半の暴風は収まり、今は雨のみ
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第237号
ニュ−ス=スイスの大手スーパー、ミグロが出している週間新聞に、行儀作法に関す るテストが載っていた。面白かったので、その中のいくつかをここに紹介しよう。
1.レストランでは、携帯のスイッチを入れたままにしておいてもいい?
2.会話をしているときに、手をズボンのポケットに入れたままにしているのは失礼 ?
3.レストランで、食事の前に運ばれてくるパンはどうやって食べる?
4.タバコを吸いたいとき、隣りのテーブルの了承を得るべき?
5.少し席をはずすとき、ナプキンはどこに置く?
6.乾杯のとき、ワイングラスはどこを持つ?
7.大勢で食事をしているとき、あとから到着した人には立って挨拶をするべき?
8.魚の骨などが口に入ったら、どうする?
9.粋なレストランで食事。ずらりと並んだフォークやナイフはどれから使う?
さて、答えは!?
1.どうしても必要なとき。でも、音は消しておくように。
2.状況と相手によりけり。
3.手で一口サイズにちぎり、バターなどをつけていただく。
4.必ず聞くこと。食事が終わっていても同じ。
5.お皿の左側に置く。
6.グラスの脚を持つ。
7.状況にもよるが、根本的には立って挨拶をする。
8.フォークを使って取り出し、お皿の端に置く。
9.外側から内側に向かって使っていく。
皆さんの行儀作法はOKかな?
Brueckenbauer 2, 6. Januar 2004より
発信地=チューリヒ
日 時=2004年1月5日
天 気=地面も上空も白い
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第236号
ニュ−ス=明けましておめでとうございます。和やかな新年を迎えられたでしょう か。今年も一年、よろしくお付き合いください。 *** 
3が日も明けて、また平日が 徐々に戻りつつある。こちらでは祝日は2日までだ。年始回りというものも特にな く、お正月のテレビ特版もない。お祝いに関しては、明らかにクリスマスに比重が置 かれている。 日本の年賀状に代わって、こちらでは「クリスマス用のカードはXX日までにポスト へ」と呼びかけられる。ところが、年末には小包を抱えた人などで郵便局は大混雑。 おまけに、月末はいつも請求書の支払いをする人が大勢押しかける。年末ともなる と、郵便局が開いている日が少ないので、この混雑は翌年まで繰り越されると見え、 今朝も郵便局はどこも大賑わい(といっても、中は比較的し〜んとしているが)。 大きな郵便局では、入り口にナンバーが書かれた紙を取る機械が置いてあり、窓口の 上 に設置された掲示板でどの窓口へ行けばよいかが示される。この年末、多いときは40 人以上もの人が待っていて、数字を見るなり郵便局を出てしまったこともある。 チューリヒではビックリするほどの数なのだが、もしかしたら日本では当たり前だろ うか。 郵便局に関して、先日、友人とのおしゃべりで初めて知ったことがある。中央 駅をバンホーフ通り側に出て線路に沿ってずっと歩いていくと、カーブを過ぎたとこ ろにSihlpost(シール郵便局)という郵便局がある。ここはなんと、日曜・祝日も夜 遅くまで開いているのだ。コンビニもなく、平日は6時半まで(街の中は8時まで)、 土曜日は4時、日曜・祝日は閉店というお店が多い中、これはスゴイことである。
発信地=チューリヒ
日 時=2003年12月30日
天 気=空一面を覆う灰色の雲
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第235号
ニュ−ス=冬休み、あるいは春休みを利用してスイスを訪れる人に、チューリヒの一 風変わったホテルを紹介しよう。入り組んだ旧市街の一角にあるこの3つ星ホテル 「Altstadt」には、「作家の部屋」が7部屋ある。画家のハンス=クリスティアン・ イェンセンが描いた絵の上に、それぞれの作家が文章を書き込んだものが飾られてい るのだ。作家の中には、ドイツに住む日本人女流作家の多和田葉子もいる。今年は新 たにスイス人作家のウルス・ヴィトマーの部屋が完成した。ほかには、イルマ・ラク サ、ペーター・K.ヴェルリ、ユルク・フェダーシュピール、ミハエル・シュルテ、 クヮンキュ・キム(韓国)の部屋がある。宿泊料金の方はシングル・シャワー・朝食 つきで一泊180フラン(約15000円)。ダブルは220フラン(約19000円)から。大寺院 のすぐそばの、観光にもビジネスにも便利な場所だ。住所、Kirchgasse 4, Zurich。 http://www.holidaycityeurope.com/altstadt-zurich/index.htm(英語のみ) *** 
今年も一年お付き合いいただき、ありがとうございました。来年もまたよろしくお 願い申し上げます。2004年がみなさまにとって幸せな一年となりますように。
発信地=チューリヒ
日 時=20
天 気=日本の冬のような快晴。芝生は雪で白い
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第234号
ニュ−ス=Merry Christmas!!
クリスマス前のせわしい中で、ニュースを書く時間をなかなか見つけられなかった。我が家では、夫の誕生日の23日に家族を夕食に招待して、クリスマスも一緒にお祝いしてしまった。我が家のクリスマスツリーは、居間に置いてある比較的大きなベンジャミンの木。枝に小さなランプをつければ、立派なツリーに変身するのだ。そして、今年のディナーのメニューはといえば、中華。ターキーならぬ、バンバンジーやギョーザにみんな舌鼓を打ってくれた。お昼から準備にかかった甲斐もあったというものである。それぞれ持ち寄ったプレゼントは、まずはツリーの下に置かれ、夕食が終わってデザートが出る前に交換。そのあとは、夜が更けるまで笑い声が絶えなかった。昨日も今日も我が家ではすでに平日となっているが、子どもをもつ家庭などはおじいちゃん、おばあちゃんも交え、大勢でクリスマスを祝っていることだろう。ここ数日は気温も0度前後とクリスマスらしい。もう少し雪があれば、完璧なのだが…。
発信地=チューリヒ
日 時=2003年12月15日
天 気=つい先ごろから、雨が雪に変わる。駐車場は真っ白。
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第233号
ニュ−ス=2週間ほど前のこと、チューリヒの町で悲しい事件が起こった。ティーンエ イジャーの子ども2人を含めた親子4人が銃を使って一家心中を行ったのである。金 銭的理由によるものらしい。スイスは自殺率が高い国の一つに数えられる。特に多い のが若者と高齢者である。そして意外にも、暗く寒い冬より暖かく開放的な夏の自殺 の方が多いという。実際に命を失う人の数は1400人(男性が1000人)、これは交通事 故で亡くなる人の数より多い。また、およそ500人が命をとりとめたものの、障害者 として一生を送らなければならなくなっている。自殺、特に若者の自殺はこれまでタ ブー視されてきたが、このような自殺を防ぐために、先日、15の組織が集まって一つ の協会「Ipsilon」を設立した。医師や教師、セラピスト、牧師などがこの啓蒙活動 に参加する。Ipsilonの連絡先は次の通り。Elfenstrasse 18, 3000 Bern 16, Tel. 031 359 11 08。 www.ipsilon.ch
発信地=チューリヒ
日 時=2003年12月10日
天 気=午後から太陽が雲を押しのけ始める
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第232号
ニュ−ス=現在、12時半少し前。たった今、内閣官僚7人の選挙が終わったところであ る。最後の最後まで行方が読みきれなかった選挙に、朝8時からほとんどテレビの前 に釘付けだった。今日の選挙で再選されたのは5人。そして、2人が新しく着任した。 今回は、現任の官僚を解任するという、史上稀に見る選挙となった。この最年少女性 官僚の再選を阻んだのは、SVPのポピュリズム政治家、クリストフ・ブロッハーであ る。この 二人の対決はまず、116票対116票というまったく互角の票数に始まり、3度目の投票 でブロッハーがわずか5票差で勝利をもぎ取った。こうして、圧勝した国会議員選挙 後の宣言どおり、SVPがCVPの椅子を奪い取る結果となった。辞任したFDP官僚の後継 者には、女性候補者を大差で押しのけ、FDPの中でも右寄りの男性候補者が当選を果 たした。今日の選挙の結果、女性官僚はまた一人に減り、全体としては大きく右に傾 いた。結局、国会は「ブロッハーか野党か」というSVPの強要に勝てなかったのであ る。
発信地=チューリヒ
日 時=2003年12月1日
天 気=空はほとんど白い雲で覆われているが、それほど寒くもなし
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第231号
ニュ−ス=北欧同様、スイスにもサンタがやってきた。ただし、こちらのサン タさんは日本のようにプレゼントを持ってきてはくれない。それどころか、12月6日 に早々と子どもたちのところへやってくるこのサンタ、不思議なことに彼らの一年の 行動をよく知っていて、悪さをしている子どもを叱ったりするどちらかというと少々 怖い存在である。チューリヒの街では、恒例の赤い一両編成のサンタ・トラムが走り 出した。中の子どもたちは金髪の天使と一緒に歌を歌ったり、プレゼントをもらった り(私の夫は、なぜか一人だけプレゼントをもらえなくて、すごく悲しい思いをした そうだが)。高級なバーンホフ通りには星が降るようなランプの雨が注ぎ、中央駅の ホールにはクリスマスマーケットがオープンした。屋根に雪を載せたかわいい小屋が ずらりと並んで、あちこち覗いて歩くと楽しい。高さ15メートルのクリスマスツリー もきれいだ。駅を出て、グローブスという高級デパートへと向かう。その前では、今 年もシンギング・クリスマスツリーが楽しめる。クリスマスツリーをかたどった台の 上でおよそ60人の老若男女が美しい歌声をプレゼントしてくれるのだ。街はもうクリ スマス一色!ああ、今年のプレゼントはなんにしよう…… *** 連邦内閣官僚選挙 もあと9日に近づいた。これまでの動きを一度お伝えしたかったが、もう時間がない ようだ。また、最後の最後までどんなどんでん返しがあるとも限らないので、やはり 結果が出てからそれをお伝えしたい。どうかご了承を。
発信地=チューリヒ
日 時=2003年11月25日
天 気=曇り空だが、霧はなし。枯れ枝がだんだん目立つようになってきている
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第230号
ニュ−ス=先日、友人との待ち合わせまでまだだいぶん時間があったので、ウィンド ウショッピングで疲れた体を休めがてら、中味を確かめたかった本を眺めようと、久 しぶりに大手書店へ立ち寄った。体を休める?本屋さんで?日本の読者の方々は「何 言ってるの?」と思われるに違いない。スイスの書店では立ち読みは当たり前、この 大手書店では、なんとベンチや椅子まで用意してくれているのである。おかげで私 も、この日は一時間近くゆっくりとページをめくることができた。私の隣りにはすで にドイツ人の男性が腰を下ろし、ページをめくりながら時折クスクスと笑ったりして いる。40分ほど過ぎると彼の携帯が鳴り、相手の友人らしき人に「今、XX書店の図書 館にいるんだよ」などと言っている。図書館、そう、ここはまさに図書館なのだ。私 も調べ物に時々利用させてもらっている。道に迷った先で見つけた世田谷の本屋とは だいぶん違う。地図をちょっと覗いて道を確かめようと思ったら、後ろから「ごほ ん、立ち読みは禁止だよ!中を見たいなら、買ってね!!」もう、10年以上の前の話だ から、今では事情も変わっているのかもしれないが、さすがにベンチを置いている本 屋は日本にはないだろう。CDショップも同じく、視聴は当たり前。30分だって1時間 だって、いろんなCDを聞けるのだ。この発送の違い、いったいどこから来るのだろ う。
発信地=チューリヒ
日 時=2003年11月17日
天 気=夕べの雨は上がって曇り空
特派員=小山千早
題 名=読書室/第6号
ニュ−ス=今回は、2年ぶりの宣伝をさせていただこう。この秋、第2作目の翻訳書 『武器を持たない戦士たち』を新評論から出版させていただいた。7月に発売の予定 が少々トラブって11月に延期された、なかなか手を離れてくれなかった第2児であ る。この「武器を持たない戦士」というのは、世界でもっとも知られているトレード マーク、赤十字のもとで活動している派遣員たちを指す。日本で赤十字と言えば、す ぐに思い浮かぶのは日本赤十字社の献血運動だろうか。あるいは「日赤」と呼ばれる 病院。ところが実は、赤十字にもいろいろあるのだ。詳しくは本書を読んでいただき たいが、それらの説明のほかにも最前線で活躍する派遣員の体験談や赤十字の創立者 アンリ・デュナンについて、または彼の著書『ソルフェリーノの思い出』の一部な ど、内容は多彩に富み、赤十字に関する書籍の中ではこれまでにない1冊となってい る。NGO活動が活発になってきている日本で、ボランティアに興味がある方々も少な くないだろう。これを機に、知っているようで意外と知らない赤十字について、そ う、ボランティアの祖ともいえる赤十字について、少々知識を深めてみるのも悪くな いのでは。
発信地=チューリヒ
日 時=2003年11月11日
天 気=高所にかかる霧で灰色一色
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/第229号
ニュ−ス=またまた無断欠席をしてしまい、失礼いたしました。今年はどうやら、私 のコンピュータの調子が悪い年に当たるようで、今回はハードディスクが壊れてしま いました。昨日、ようやく我が家に戻ってきたコンピュータ。これから、末永く健康 を保って欲しいものです。*** さて、私のコンピュータが使えない間も世の中はめ まぐるしく変化し続け、いろいろと伝えたいニュースも出てきたが、今回は先日見 た、あるテレビ番組で発覚したスイスの意外な顔を紹介しよう。この番組は 「Kassensturz(財布の中身をじゃらんとぶちまけて、残金を確認すること)」という 名前の、消費者のための摘発番組である。さまざまな商品を取り上げて、これには発 がん性物質が含まれているだの、ここのプールの水は質がよくないだの、製造業者や サービス業者からはきっと恐れられている番組のひとつに違いない。その 「Kassensturz」が前回取り上げたテーマのひとつが、コマーシャルのコピー。い ま、巷では英語のコピーが流行っているようなのだが、果たしてどれだけの人がこの コピーを理解しているか、というのが争点だった。「Come in and find out」これは あ る大手香水店のコピー。これを理解した人は61パーセント。「Free your body get more」はあるスポーツショップのもの。理解度は44パーセント。スイスの電電公社は 「Go far, come close」で18人のうち3人しかわかっていない。「close」に戸惑った 人が多かった。「近い」という意味もあることを知っている人はほとんどいなかった のだ。お次の「The house of brands」は大手デパートのコピーで、理解している人 は同じく3人のみ。決め手は「brands」。えっ、ブランドを知らないのぉって感じだ が、意外と若い人も知らない。「The future is bright, the future is orange」こ れは日本でも同じだろうか(日本にも進出しているのなら)。この一文が何を言わん としているか、理解した人は残念ながら一人もいなかった。まあ、雰囲気はわかるけ ど…。路上アンケートの総人数は18人とわずかなので、これがスイスの全体像を示し ているとはいえないが、語学に長けた、そして今の英語流行りのスイスにしては、 「えっ、そうなの!?」と思わず声に出してびっくりしてしまうような結果だった。み なさんの結果のほどは?
発信地=チューリヒ
日 時=2003年10月26日
天 気=薄い雲が広がるが、太陽の光がうれしい
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/228号
ニュ−ス=先週の木曜から金曜にかけて初雪が舞った。10月にしてすでに雪が積もっ たのは10年ぶりとのこと。我が家の前のイチョウの葉は、黄色くなる前にすでに散り 始めている。今年はこの冬将軍の到来とともに、まさに冬時間が始まった。この日曜 日の夜中の3時に、時計の針が1時間逆戻りしたのである。だから、今日は一日が24時 間ではなくて25時間もある。この一時間、たぶんベッドで過ごす人が多いのではない だろうか。特にこんなに寒いときには。日本との時差はこれから8時間となる。みな さま、ご注意を! *** 
先週お伝えしたSVPの爆弾宣言に対する他の政党の反応は、 この1週間でだいぶん変化している。内閣官僚選挙が行われる12月10日まで、おそら くまだまだ変化が続くだろう。またいつか、続編をお届けしたい。
発信地=チューリヒ
日 時=2003年10月20日
天 気=雲なのか、例の高所にかかる霧なのか、どんよりとした暗い午前。
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/227号
ニュ−ス=2003年の総選挙、4年前と同じく右派のSVP(スイス人民党)の圧勝に終 わった。社会福祉国家として慰められたのは、SP(社会民主党)とグリーン党も議席 を増やしたことである。特にグリーン党は3倍と大きな伸びだ(といっても、元の議 席が少ないので数にすれば20席に満たない)。リベラルのFDP(急進民主党)とCVP (キリスト教民主人民党)は下降の一途を辿っている。SVPは勢いに乗って、昨日、 爆弾宣言をした。前回の内閣官僚選挙では落選したが、一部の国民の間では相変わら ず大人気のポピュリズム政治家、クリストフ・ブロッハーを再び今年の内閣官僚選挙 の候補者として立て、40年以上続いている内閣構成に終止符を打って、CVPの官僚の 代わりに自党から2人の内閣官僚を出そうとしているのである。他の3党およびグリー ン党はもちろん反対である。スイスの政治では「妥協」が欠かせない。内閣官僚を1 人出していながらも、これまで野党として内閣に立ち向かってきたSVP、他の政党と 足並みをそろえられるかという懸念は当然のものである。
発信地=チューリヒ
日 時=2003年10月12日
天 気=雲は多いものの、雨のない週末
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/226号
ニュ−ス=来週はいよいよ国会議員の総選挙である。おそらくそのせいだと思われる が、最近は政治家の暴露的ニュースが後をたたない。といっても、その内容は酒気帯 び運転やらスピード違反やらばかりで、内閣を形成している各政党からそれぞれ一人 は槍玉に挙げられているといった感じだ。唯一の例外がSVPという数年前から勢力を 伸ばしている右寄りの政党。しかし、低迷する経済や高い失業率、年金問題、上がる ばかりの健康保険料など、日本とも共通する大きな問題を抱えるスイスなのに、聞い たようなニュースを見聞するたびにこんなんでいいんだろうかと思うのは私一人だろ うか。
発信地=チューリヒ
日 時=2003年10月4日
天 気=雨、これから当分続きそう
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/223号
ニュ−ス=最近、コンビニエンスフードが目を見張る速さで進出していきている。一 人分のミックスサラダなどを始め、日本のカップヌードルもあれば、焼くだけの ギョーザやシューマイなんかも普通に売られている。ピザの種類も豊富になり、今ご ろは温めるだけでいい鹿肉料理が店頭に並びだす。これらは家に持ち帰って食べるも ので、お昼に利用されるのはなんといってもサンドイッチ。今では、100万個のサン ドイッチが毎日毎日食されているのだそうだ。これは前年に比べて53パーセント という、驚くほどの伸びである。種類も豊富で、最近では日本のような食パンサンド イッチも買えるようになったし、そのほかにもバゲットサンドイッチやイタリアのパ ンで作ったサンドイッチなど、パンも中身も多種多様である。私はどちらかというと おにぎりや焼きそばなんかの方がいいのだが、これらが進出する日は……まあ来ない だろう。
発信地=チューリヒ
日 時=2003年9月27日
天 気=秋晴れの爽快な一日
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/222号
ニュ−ス=秋である。最高気温も20度まで下がった。スイスの秋の名物には鹿肉料理 や栗、ダイナミックな黄葉などのほか、「Alpabzug(アルプアプツーク)」と呼ばれ るものがある。これは、夏の間、高地で草を食んでいた牛たちを低地へ連れ戻す行事 で、特に有名なのが東スイスのアッペンツェル地方である。私も9月初旬に1週間、耳 の不自由なお年寄りたちとアッペンツェルで過ごしたが、そのときに幸運にも昔なが らの伝統衣装に身を包んだ牧人たちとともに、大きなカウベルをガランガランと鳴ら しながらゆっくりゆっくり歩いてくる牛の群れに遭遇した。ミニバスの中のお年より たちも大喜び。こういう風景にはどこでもお目にかかれるわけではないのである。ま た、山岳地方で農業を営む農家の数もこの10年で3分の2に減ってしまったため、ます ます希少になっている。変化をしにくいスイスだが、時代の波にはやはり勝てないよ うだ。
発信地=チューリヒ
日 時=2003年9月22日
天 気=最後の夏の日々
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/221号
ニュ−ス=先週は無断欠席をしてしまい、失礼いたしました。13日から20日まで、イ タリアのサルディニア島で休暇を楽しんできたところです。一週間、テレビも新聞も ない日々だったので、今日はまた少し私的なニュースを届けさせていただきます。
***ドイツ語で歌を歌う歌手はほとんど日本では知られていない。私が日本にいた頃 に聴いたことがある歌といえば、NENAの「99Luftballon」くらい。彼女は今また同じ 曲のリバイバルで人気だが、今回のニュースのテーマはこのようなポップスとは異な る、いわゆるVolksmusikである。フォルクスミュージック、あるいはシュラーガー (Schlager)と呼ばれる歌謡曲の一種はどちらかというと年配の方々に人気がある。 どんなものか一度聞いてみたい方、私の友人にも一人、念願叶って人気歌手になった 女性がいるので、彼女のホームページをぜひ訪ねていただきたい。もちろん、日本語 のページもつくられている。そしてできれば、日本からのメッセージを心待ちにして いる彼女に伝言を残していただきたい。彼女の名前はジェラルディン・オリヴィエ。 日本に滞在したこともある、とっても魅力的な女性だ。Geraldine Olivier、 http://geraldine-olivier.com
発信地=チューリヒ
日 時=2003年9月8日
天 気=しとしと雨
特派員=小山千早
題 名=海外ニュース/222号
ニュ−ス=8泊9日の付き添い休暇から昨日帰還。今日は手短にその報告をさせていただこう。休暇へ行ったのは耳の不自由なお年寄り18人で、付き添いは私を含めて6人。そのうち耳が聞こえるのは私だけ。私の役目は主に電話係だった。耳の聞こえない人たちに囲まれて過ごした時間はまるで別世界にいるようだったが、障害や老衰にも負けず、そして苦労の多かったであろう人生にもかかわらず愛らしい笑顔を向けてくれるお年寄りたちを見て、参加してよかったと何度も思った。今とは境遇がまったく異なる彼らの過去を知りたいと思っているが、私には唇の動きを追うことができず、会話はほとんど不可能だった。やりとりといえばほとんど「よく眠れた?」と「おいしかった?」くらい。スイスに手話が公式に導入されたのは1980年代でお年寄りはあまり手話ができない。手話の歴史はまだまだ浅い。これからはもう少しバックグラウンドも勉強したいと思っている。今回、付き添いの仲間からたくさん手話を習い、耳の不自由な人たちからも何とか受け入れてもらえたことをとてもうれしく思った休暇だった。
ニュ−スの続き
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